メインのカメラマンは、まだ、産まれそうにないということで、九州の観光地を撮りに出掛けていた。
私は、牧場待機班として、牧場周辺の映像を担当しました。
そして、牧場では、母馬(ビーバー)に、「ビーバー、ビーバー」と声をかけ、近づいてくれると鼻をなでなでしてあげた。
予定は一週間でしたが、産まれることはなく、滞在期間の延長を続けた。
後半では、私の指にはビーバーの匂いが付いているのか、私が柵に近づくだけで、母馬が近づいてくれるので鼻をなでなでしてあげた。
そんな中、ついに、出産の日を向かえた。
夕方だった。
早春の朝晩は冷え込み寒いので、牧場主が「カメラさん、寒いですからコタツに入って温もってください。」と言っていただいたので、休んでおりましたが、なんか気になって、「すみません。気になるので馬小屋を覗かせてください。」と言い行くと、母馬の背中から湯気が出ていたので、戻って牧場主に伝えると、「産まれるーー!」と全員が馬小屋に入った。
私は、冷静かつ夢中で撮りつづけた。
そして、馬の出産シーンの撮影に成功し、仔馬が立ち上がるまでを克明に記録撮影しました。
一段落して牧場主から、「馬が人間にお尻を向けて産むことは滅多にない」と言っていただきました。
ちなみに、メインのカメラマンにも連絡され、あくる日に仔馬を撮影しておりましたが、再生するとフィルターを間違えた為、カラーバランスが狂っていた。
余程、悔しかったのだろう。